便所の落書き

電気の知識を赴くままに...

1年総まとめ

 今年は去年とは違った形で慌ただしかった一年でした。

 去年は退職に関する面談、手続き、移動などありましたが、今年は2種類のバイトをこなしつつ、学校で日々の授業に研究といった日々を送っております。サラリーマンとは全く違う忙しさですが、特にプレッシャーにやられるといったこともなく、快適に過ごしています。

 学校では、高専本科のころからやりたかった電力変換器の制御技術に関する研究に取り組んでおり、国際学会でのポスターセッションに参加したり夏期休暇中にTIAパワエレサマースクールを受講したり、いい経験になったと思います。

 一方で進路について、今非常に悩んでおります。

 退職当初は高専教員になることが目標だったので、まず間違いなく院には行くべきだろうと考えていました。ところが、研究する中で、高専教員になることがどれほど大変なことか、若手の高専教員がどれほど苦労しているかを思い知らされます。

 博士を取るまでに研究者としての経験、実績を積み上げ、その一方で大きな時間と費用を対価に払いますが、高専教員は若手はそれほど好待遇を受けるわけでなく(研究環境については良いことがある)、雑用を山ほど投げられ、講義・実習を担当し、研究実績もあげねばなりません。

 実家を放ったらかしにし、自分の人生はしばらく(少なくても10年)自分のものにできるのであれば全く問題なく、貸与型奨学金を借りてでも進学したいぐらいの意欲はあります。

 ただそうもいきません。最近ワイドショーで住宅ローン問題の特集を見ました。家を2000万3000万で購入し、ローンで返すのが一般的ですが、計算上は75歳ぐらいまで毎月10万前後を払い続けなければなりません。これに日々暮らしていくだけの生活費に加え、老後に向けた貯蓄、車が壊れれば車の買い替えなど出費が続きます。さらに、30歳から75歳までの間、何事もなく稼ぎ続けることができれば問題ないのですが、ピックアップされたのが、途中でこれまでの収入が得れなくなった場合です。こうなったとき、ローンの返済が難しくなるだけでなく、日々の貯蓄も難しくなります。結果、マイホームを失うだけでなく、少ない蓄えで、精算した住宅ローンの支払いを続けながら、老後の不安を抱えたまま生きていくことになります。

 実はこの問題、我が実家でも他人事ではなくて、親父は私が高専を卒業する直前に一度退職しているのです。理由は今でもよくわかっていません(多分なんとなく)が、その後職を転々とし、今、以前ほどではありませんがなんとか母や私(貯蓄を崩しながら)、妹の頑張りでなんとかなっています。ただ、貯蓄は一切できていないのが実情です。

 また、直近で解決すべき問題もあります。実家の車は祖母が一括で購入してくれたものなので現在両親が維持費のみで乗れています。しかし、その車ももうすぐ20万kmを迎えようとしており、いよいよガタが来ています。そうなった場合、車を買い換えなければならないのですが、そのような余裕はありません。じゃあ車無しで生活できるか。田舎での車無しは本当に死活問題です。

 上記のため、私は進学ではなく、就職にもう一度舵を切ることを検討しています。私はこれらの問題を解決するための現実的な手法は就職以外に思いつきません。

 また、修士で出てできるだけ高い報酬を狙うことも考えましたが、いまいちピンとくる大学院がなく、そうまでして2年の期間と費用をかける必要があるのかと考えてしまいます。

 そこで今は就活の準備を進めています。また、なにか良い解決策を思いつくかもしれないので、進学もできるようにもしています(推薦になれば成績が大きなウェイトを占めるほか、研究業績も評価されるかもしれないため)。

結果、4足のわらじを履くことになりましたが、1月2月までは考える期間にしたいとおもっています。

 

地絡検出②EVTの動作原理

 前記事(地絡検出①ZPDの動作原理 - 便所の落書き)にてZPDの動作原理を解説しました.今度はEVTについて紹介します.

 

 EVTとは正式には,接地計器用変圧器(Earthed Voltage Tran-sformer)と言い,ZPDと同じく,地絡検出を目的に使用されます.

 

EVTの動作原理

 考え方自体はZPDと全く同じです.三相交流平衡電源の対地電圧は全相健全であればそのフェーザの総和は零になる,という零相電圧の考え方です.すなわち,

 \displaystyle \sigma e = e_{uv} + e_{vw} + e_{wu} = 0.

 EVTは下図のように接続して使用されます.

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   \displaystyle L_{u1},L_{v1},L_{w1}はそれぞれ, \displaystyle L_{u2},L_{v2},L_{w2}と電磁結合していて,変圧器になっています.

 このように,2次側を直列に接続することによって, \displaystyle V_oには零相電圧が発生します.

 

 一線地絡時,例えばU相が地絡した場合,その等価回路は下図のように描き直すことができます.

 

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 U相のEVT1次巻線は短絡されることになり,電圧は印加されないことになります.従って2次巻線に電圧は発生せず, \displaystyle V_oにはV,W相の電圧のみが加算されます.したがって,総和が非零になります.

 この時の \displaystyle L_{v1},L_{w1}にはUV,UW相の対地電圧が印加されることになります.つまり,

 \displaystyle \vec{V_{v1}} = \vec{E_U} + \vec{E_V} = E \varepsilon ^{j0} + E \varepsilon ^{-j\frac{2}{3}\pi} = E \left( \frac{1}{2} -j\frac{\sqrt{3}}{2} \right) = E \varepsilon ^{-j\frac{1}{3}\pi}

 \displaystyle \vec{V_{w1}} = \vec{E_U} + \vec{E_W} = E \varepsilon ^{j0} + E \varepsilon ^{-j\frac{4}{3}\pi} = E \left( \frac{1}{2} +j\frac{\sqrt{3}}{2} \right) = E \varepsilon ^{-j\frac{5}{3}\pi}

となり,

 \displaystyle V_o = V_{v2} + V_{w2}

なので,巻線比を \displaystyle Kとすると,

 \displaystyle V_o = K \left( \vec{V_{v1}} + \vec{V_{w1}} \right) = \frac{1}{2}KE

と計算できます.

年頭所感

新年あけましておめでとうございます.本年もどうぞよろしくお願いいたします.

 

 さて,昨年末から年明けの現在にかけて,大きな転機を迎えなにかとバタバタしていました(といっても,考え事をしているだけで時間が過ぎていくことも多かったですが).新年を迎え,昨年の振り返りと今年の見通しを書いていきます.

 

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FAZER125!!

12月は普通二輪(MT)の免許を取りに行ってました。

 というのも、実家でしばらく暮らすことになったのですが、いかんせん交通の便が悪いので単車になれたらいいなぁということで教習所へ通うことに。

 普通自動車(MT)の免許はすでに持っていたので、技能17限+学科1限で楽々卒業できました!

 バイクの購入手続きも同時に進めていたので、なんとか年内に納車することができました。今回はそのバイクのご紹介.

 

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地絡検出①ZPDの動作原理

地絡を検出する方法はいくつかある.

 

地絡検出(方向は検出しない)

①ZPDを用いる(零相電圧)

②EVTを用いる(零相電圧)

③ZCTを用いる(零相電流)

これの他に,零相電圧電流を同時に検出して地絡方向を検出する,「地絡方向継電器」もある. 

今回はZPDを用いた地絡検出について記述する.

 

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サトシ「ピカチュウ,10万ボルトだ!!」は合法か(電気法令)

 少し前にこんなコピペがバズってた.

サトシ「いけピカチュウ!10まんボルトだ!」
ピカチュウ『高圧・特別高圧電気取扱特別教育を修了していますか?』
サトシ「してないです」
ピカチュウ「資格は?」
サトシ「電工2種なら…」
ピカチュウ「でしたら600Vまでですね」
サトシ「いけピカチュウ!600ボルトだ!」

果たしてそうなのか.

※結論は,無資格でも可能という解釈ですが,法律の専門家ではないのでこの記事をご覧になって変な点があるよって方はコメントください

 

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