便所の落書き

電気の知識を赴くままに...

地絡検出②EVTの動作原理

 前記事(地絡検出①ZPDの動作原理 - 便所の落書き)にてZPDの動作原理を解説しました.今度はEVTについて紹介します.

 

 EVTとは正式には,接地計器用変圧器(Earthed Voltage Tran-sformer)と言い,ZPDと同じく,地絡検出を目的に使用されます.

 

EVTの動作原理

 考え方自体はZPDと全く同じです.三相交流平衡電源の対地電圧は全相健全であればそのフェーザの総和は零になる,という零相電圧の考え方です.すなわち,

 \displaystyle \sigma e = e_{uv} + e_{vw} + e_{wu} = 0.

 EVTは下図のように接続して使用されます.

f:id:ENOTYAMA:20180108002728p:plain

   \displaystyle L_{u1},L_{v1},L_{w1}はそれぞれ, \displaystyle L_{u2},L_{v2},L_{w2}と電磁結合していて,変圧器になっています.

 このように,2次側を直列に接続することによって, \displaystyle V_oには零相電圧が発生します.

 

 一線地絡時,例えばU相が地絡した場合,その等価回路は下図のように描き直すことができます.

 

f:id:ENOTYAMA:20180108115809p:plain

 U相のEVT1次巻線は短絡されることになり,電圧は印加されないことになります.従って2次巻線に電圧は発生せず, \displaystyle V_oにはV,W相の電圧のみが加算されます.したがって,総和が非零になります.

 この時の \displaystyle L_{v1},L_{w1}にはUV,UW相の対地電圧が印加されることになります.つまり,

 \displaystyle \vec{V_{v1}} = \vec{E_U} + \vec{E_V} = E \varepsilon ^{j0} + E \varepsilon ^{-j\frac{2}{3}\pi} = E \left( \frac{1}{2} -j\frac{\sqrt{3}}{2} \right) = E \varepsilon ^{-j\frac{1}{3}\pi}

 \displaystyle \vec{V_{w1}} = \vec{E_U} + \vec{E_W} = E \varepsilon ^{j0} + E \varepsilon ^{-j\frac{4}{3}\pi} = E \left( \frac{1}{2} +j\frac{\sqrt{3}}{2} \right) = E \varepsilon ^{-j\frac{5}{3}\pi}

となり,

 \displaystyle V_o = V_{v2} + V_{w2}

なので,巻線比を \displaystyle Kとすると,

 \displaystyle V_o = K \left( \vec{V_{v1}} + \vec{V_{w1}} \right) = \frac{1}{2}KE

と計算できます.

年頭所感

新年あけましておめでとうございます.本年もどうぞよろしくお願いいたします.

 

 さて,昨年末から年明けの現在にかけて,大きな転機を迎えなにかとバタバタしていました(といっても,考え事をしているだけで時間が過ぎていくことも多かったですが).新年を迎え,昨年の振り返りと今年の見通しを書いていきます.

 

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FAZER125!!

12月は普通二輪(MT)の免許を取りに行ってました。

 というのも、実家でしばらく暮らすことになったのですが、いかんせん交通の便が悪いので単車になれたらいいなぁということで教習所へ通うことに。

 普通自動車(MT)の免許はすでに持っていたので、技能17限+学科1限で楽々卒業できました!

 バイクの購入手続きも同時に進めていたので、なんとか年内に納車することができました。今回はそのバイクのご紹介.

 

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地絡検出①ZPDの動作原理

地絡を検出する方法はいくつかある.

 

地絡検出(方向は検出しない)

①ZPDを用いる(零相電圧)

②EVTを用いる(零相電圧)

③ZCTを用いる(零相電流)

これの他に,零相電圧電流を同時に検出して地絡方向を検出する,「地絡方向継電器」もある. 

今回はZPDを用いた地絡検出について記述する.

 

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サトシ「ピカチュウ,10万ボルトだ!!」は合法か(電気法令)

 少し前にこんなコピペがバズってた.

サトシ「いけピカチュウ!10まんボルトだ!」
ピカチュウ『高圧・特別高圧電気取扱特別教育を修了していますか?』
サトシ「してないです」
ピカチュウ「資格は?」
サトシ「電工2種なら…」
ピカチュウ「でしたら600Vまでですね」
サトシ「いけピカチュウ!600ボルトだ!」

果たしてそうなのか.

※結論は,無資格でも可能という解釈ですが,法律の専門家ではないのでこの記事をご覧になって変な点があるよって方はコメントください

 

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PSoCの割り込み処理記述

他にも良いやり方があるのかもしれない。
 
 
 

リファレンスに割り込み処理について書かれたものが見当たらなかったので,明治大学さんの解説資料を参考にしてまとめる。

今回はUARTのRXRegisterFull割り込みを例に設定する。
 
前もってやっておくこと:
・UARTの設定をChip Editerで一通りやっておく
・mainファイルには何も書かず,Buildする
 
Chip Editerタブに切り替え,Workspace Explorerウィンドウの中からSource Files\boot.asmファイルを開く。
そこで,検索ツールを使うなりして,「Interrupt Vector Table」のところまで飛ぶ。
(95行目あたりにあったりなかったり)
 

f:id:ENOTYAMA:20140303233308p:plain

 
そこから下に「Insert your custom code below this banner」ってある。上の画像にもちらっと写ってたり。
で,その下から割込みベクタが色々書いてあるが,一番上に
     org     04h
     halt
とある。これは,電源電圧が低すぎる状態になるとプログラムを非常停止するものなのかな?よく分からん。
少し下に行くと,
     org     08h                         ;analog Column 0 Interrupt Vector
     // call     void_handler
     reti
がデフォルトなら書き込まれてある。これは見た感じ,analog0の割込みベクタのようだが,コールの記述が打ち消されている。まだ,使うように設定されていない。
 
そこからまた下の方に行くと,
    org   2Ch                      ;PSoC Block DCB03 Interrupt Vector
    ljmp _UART_1_RX_ISR
    reti
とある。これは,UARTモジュールを設定したので書き換えられたものと推測される。
この「_UART_1_RX_ISR」をどこかにメモっておこう。
 
今度は,lib\Library Source Files\UART_1INT.asmを開いて,さっきメモった文字列を検索する。
 

f:id:ENOTYAMA:20140303233317p:plain

 
赤で示したところで,
     Insert your custom assembly code below this banner
というところがあるので,その下の青いところに
     ljmp    _ (interrupt vector name)
を入力する(括弧のところは,わかりやすい割込み名を入れておいた方が良い。先頭のアンダーバーは必ず入れてておかないとダメ)。
 
次に,main.cファイルを開いて,プリプロセッサ
     #pragma interrupt_handler     (interrupt vector name)
を追加する(こっちでは,先頭のアンダーバーは入力しない)。
あとは,割込み関数を書いていくだけ。書式は,
     void (interrupt vector name) (void)
     {
          // interrupt process
          return ;
     }   
簡単やね。
 
あとは,割込み関数に割込み禁止・許可の命令も忘れずに書いておいて,完成!!

 

LinuxでRS232Cのシリアル通信

Evernoteからコピペ

 

Linuxでシリアル通信を実行しようと思っても,WindowsのTera Termと違って面倒なので備忘録を書いておくことに。

 
今回は,FT232RL系のモジュールを接続する例で考える。